家づくりについて設備

これから家を建てるなら、パッシブデザインという選択を!

こんにちは。注文住宅の営業担当Hです。

先の見えない光熱費の高騰に頭を悩ませている皆さん、なるべくお金をかけずに快適な暮らしができたらいいなと思いませんか?

その一つの答えとなるのが、パッシブデザインとよばれる設計手法です。

今回はパッシブデザインについてわかりやすく解説する他、実際に敷島住宅が施工した事例についてもご紹介いたします。

ちなみにパッシブデザインはすべてのハウスメーカーが実現できるものではありません。
きちんと性能を発揮するには、「どこに任せるか」が重要なポイントです。

パッシブデザインって何だろう?

パッシブデザインの「パッシブ」とは“受動的”という意味です。
太陽の光や熱といった自然界のエネルギー“受動的”に用いることで、快適な家づくりをするという考え方や手法のこと。

エアコンや照明器具など人工的に設置した“能動的”な機械になるべく頼らず、たとえば冬は太陽の光を取り込んで室温を上げる
夏は太陽の光を遮って室温の上昇を抑える
風向きに合わせて配置した窓から涼風を呼び込み照明器具なしでも昼間は明るい室内を実現する……。

このような住環境を設計することにより、エネルギーの使用量を最小限に抑えることができます
すなわち、家計を圧迫する光熱費の節約となるのです。

敷島住宅が考えるパッシブデザイン住宅

■近江西、風の通り土間の家(大津市下阪本)

2019年度のグッドデザイン賞を受賞した「近江西、風の通り土間の家」

滋賀県立大学環境建築デザイン学科・金子研究室との共同研究により、当社の分譲地のある7つのエリア気候・地形・文化・建築などのデータを収集
調査結果に基づいて、パッシブデザインの地域モデルを確立しました。

中でも滋賀県南西部に位置する「近江西、風の通り土間の家」の環境は、びわ湖から吹きつける風、比叡山から吹き降ろす風といった「地域の風」が特徴。

周辺の古い町並みには、換気のために屋根から突き出た「越屋根(こしやね)」や、通風のために縦格子を取り付けた「虫籠窓(むしこまど)」、さらには広めの土間、低い軒先をもつ民家が軒を連ねています。

こうした伝統建築を現代の住環境に合わせて再構築したのが、「近江西、風の通り土間の家」です。

パッシブルーフ


伝統的な通風・換気装置の「越屋根」現代的な環境制御装置として再構成したものが「パッシブルーフ」。

吹抜けの最上部にあり、窓の開閉はリモートコントロールで行います。

風の通り土間


玄関から坪庭を水平方向に繋ぐ空間。外からの光と風を取り込んで、開放感をもたらします

MUSHIKO窓


虫籠窓」を現代に再構成した「MUSHIKO窓」

内部の窓が開閉できる他、西日を遮ること室内への光をコントロールする役割も果たします。

■吹抜け窓の家(守口市西郷通)


吹抜け×階段×高窓の空間構成により、太陽光を室内へ導くだけでなく、通風・換気・排熱を促進しています。

吹抜け階段


縦方向に床から7mの広がりをもたらす吹抜け階段。形や仕様の異なる4つの窓を配置して、光や風を効果的に取り込んでいます

サンテラス


南側に面したサンテラス。タイル張りの床には蓄熱効果があり、冬場でも暖かいのが特徴。
見せたくない洗濯物は半透明の引き戸明るさを確保しながら目隠しできます。

パッシブデザインのメリット・デメリット

パッシブデザインのメリット

その①/1年中快適に過ごせる

パッシブデザインの基本は高断熱・高気密
さらには日光の取り込み遮断が重要なカギとなります。

とくに夏場はヒサシの長さで日光を遮り風通しのよい位置窓を設けて室温の上昇を抑えます

一方、冬場は窓からしっかり太陽の熱を取り込めるようにして、暖房器具を使わなくても寒さを和らげることが可能です。

その②/光熱費を節約できる

これが1番のポイントといっても過言ではありません。

太陽の光や熱、風といった自然界のエネルギーを上手に活用することで、エアコンや照明器具に頼る頻度を減らせます

また、パッシブデザインは高断熱・高気密が基本ですから、冷暖房で冷やしたり暖めたりした空気をほとんど外へ逃がしません

さらには、家の中にも吹抜けや土間などの空気の通り道を確保することで、エアコン1台でも十分快適に過ごせるようになります。

その③/地球にやさしく、エコに暮らせる

エネルギー消費を最小限に抑えることは、地球に負荷をかけない暮らしができるということ。
なぜならそれは、電気やガスを生みだす化石燃料の使用量を減らし、CO2の排出量を削減することに繋がるからです。

パッシブデザインのデメリット

その①/初期費用が高くなる

パッシブデザインの基本である断熱性を高めるためには、断熱材を分厚くしたり、高品質な断熱材を使ったりする必要があります。
また、特別な素材や構造をもつ窓やヒサシを用いなければならず、初期費用が高くなる傾向があります。

その②/土地によっては性能を発揮できない

太陽の光や熱、風などの自然エネルギーを活用するがゆえに、土地によっては十分に性能を発揮できない可能性もあります。
たとえば、隣の建物の影響で太陽光が取り入れられない場合、パッシブデザインの採用が難しくなります。

その③/設計できる会社が限られている

パッシブデザインを実現するには、住宅に関する豊富な知識と技術力が必要です。
そのため、すべてのハウスメーカーで設計できるわけではありません。
パッシブデザイン住宅を検討される場合は、実際の施工事例を複数公開している会社を選びましょう。

敷島住宅はパッシブデザインのエキスパート

当社では、周辺環境の特性を生かして自然界のエネルギーを取り入れ省エネで快適に、さらには健康にお過ごしいただく家づくりをめざしております。

そのため、注文住宅で間取りを作成する際には「日照シミュレーション」を行うことが最も重要なポイントです。

日照には周辺環境が大きく関わってきます。
季節や時間帯によって変化する太陽の動きを把握することで、その土地の特性を最大限に生かした間取りの設計が可能です。

もし日照シミュレーションを行わず窓を設置した場合、それがたとえ南向きでも無意味になってしまいます。
窓の取り付ける位置は、根拠を持って設置場所を選びましょう

※弊社分譲地は対象外となります。

敷島住宅から新たなパッシブデザイン住宅がデビュー!

■敷島ステラ西京区・樫原(京都市西京区)

景観条例地区の特性を生かし、切妻の瓦屋根や石畳、格子といった和の意匠を施した京町家スタイルのパッシブデザイン住宅が誕生。

京都の伝統建築最新のデザイン手法を掛け合わせた、今までにない住空間を提案しています。

まとめ

初期費用は多少高くなる傾向がありますが、毎日の電気代やガス代を抑えられると考えれば、パッシブデザイン住宅長く住めば住むほどおトクな家。

これから戸建て住宅を建てようとお考えの方、ぜひ選択肢の中にパッシブデザイン住宅を加えてくださいね。

※本記事は、2025年5月20日時点の情報になります。

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