家づくりの基礎知識

家事動線ってなに?家事がスムーズな間取りを実現する4つのポイント

「家事動線がスムーズになります」「効率の良い家事動線を実現しました」といったフレーズを聞いたことはありませんか?
このブログでも、間取りのお話をするときには欠かせない単語です。
新築を考える際に「家事動線」はその間取りの良し悪しを決めるとても重要なポイントとなります。ではその「家事動線」とはどういう意味かご存知ですか?

今回は、間取り作りにとって重要な「家事動線」の意味、「家事動線」を考えるポイントをご紹介いたします。

「家事動線」とは

「動線」とは人の動きを「線」としてとらえ、人が自然に動くときにどの経路を通るのかを線で表したものです。
「家事動線」は調理や洗濯、掃除などの「家事」を行うために通る経路を指します。

たとえば、洗濯をする場合、洗濯機が置かれている場所と洗濯物を干す場所が離れていると、濡れた洗濯物を運ぶために移動する必要があります。また、乾いた洗濯物を取り込み、たたみ、片付けるために移動が必要であれば、そのすべての経路が「洗濯物のための家事動線」となります。

料理をする場合は、食材が保管されている場所、野菜などを切る調理台、コンロ、食器が片付けられている場所、出来上がった料理を食卓にどう運ぶか、食べ終わった食器の片付けまでが「料理のための家事動線」となります。

近ければそれでいいというわけではなく、無理のない移動距離や、同時に行う家事があるかどうかといった、それぞれの生活スタイルに合っているかが大切です。
共働きの忙しいご家庭も多い現代、この「家事動線」をいかにスムーズにできるかが、快適な家造りの大きなポイントになっているのです。

家事がスムーズな間取りを実現する4つのポイント

一方通行より回遊できる動線を

キッチンと洗面所やトイレなどの水廻りがドアで繋がっており、ぐるりと回りこめる動線を「回遊動線」と呼びます。
リビングからキッチンへの移動、水廻り側からキッチンの移動と、同じキッチンへ行くために複数のルートがあり、行き止まりがないため、ぐるぐると移動しながら家事を行えるのが特徴です。

家事のための道具は使う場所で収納

アイロンや掃除機など、家事のための道具は使う場所に収納できるようにしましょう。
家事のために道具を移動するという動きは、極力少なくしましょう。

掃除機であれば、出してその場でコンセントをさして掃除をスタートできる場所に片づけてあると、掃除を始めるハードルがぐっと下がります。
掃除機をかけるのが苦手という方は、思い切ってロボット掃除機を導入するのも良いでしょう。

アイロンも洗濯物を取り込む場所で使えれば、取り込みながらアイロンがけができ、そのままたためばOK。
重たいアイロンやアイロン台の移動という、余計な家事を減らしましょう。

家族の動きを振り返ろう

まずは、家族の「今」の生活スタイルを考えてみましょう。
朝起きて寝るまで、家のどこで何をしていますか?
おおまかでいいので動きを把握すると、家事動線の中でもどこに力を入れると良いのかがわかってきます。

小学生のお子様がいて毎日の洗濯物が多く、料理をしながら洗濯もこなすご家庭なら、キッチンと洗濯機を置く場所、洗濯を干す場所への移動がスムーズであればあるほど、ご家族にとって良い間取りになるでしょう。

あなたの理想の生活は?

「今」の間取で不満な点はどこですか?逆に「ここは気に入っている」という場所は?

得意な家事、不得意な家事というのは誰しもあるものです。
あまり気の進まない家事でも、やらないというわけにはいかないので、楽になる工夫をしてみましょう。

洗濯物をたたむのが苦手という方なら、ハンガーで干した状態のままで片付けられたら楽ちんですよね。また、洗濯物を干す場所と片付ける場所の間に洗濯物をたたむ場所があれば、最小の移動で片付けまでが終わります。

理想の生活を考えることは、良い家事動線を計画するヒントにもなるのです。
「今の家はここが良い」「ここが不満だからこうありたい」ということを具体的に伝えると、設計士との間取り打ち合わせもスムーズです。

まとめ

間取りを考えるのに大切な「家事動線」について、おわかりいただけましたでしょうか。
せっかく新築をお考えなら、みんなにとって80点の間取りより、あなたにとって100点の間取りを目指しましょう!

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※本記事は、2019年7月26日時点の情報になります。

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