「和室」の名称は?知って得するインテリアの部分名称
2019年11月13日
新築や建替えをお考えの方の中には、知らない建築用語に戸惑っておられる方も多いのではないでしょうか。
特に、和室は日本伝統の部屋ですが、和室のない家やマンションなどにお住いの方には馴染みが薄い場合も。
今回は、和室について決めるときに知っておきたい部分名称をご紹介いたします。
目次
和室の歴史
日本の建築様式は、大きく「寝殿造り」「書院造り」「数寄屋造り」の3つに分けることができます。
「寝殿造り」は平安時代の貴族の住宅の様式です。
床は板敷きで、畳は人が座るところにのみ置かれていました。
「書院造り」は、室町時代の武家の住宅様式。
書院と呼ばれる建物を中心とし、襖や障子などの引き違いの建具によって分けられた畳を敷き詰めた空間が連なる造りは、その後の和風建築に大きく影響を与えました。
「数寄屋造り」は安土桃山時代に生まれ、江戸時代以降に茶室から広がった様式です。
書院造りより質素で自由な様式が特徴です。
和室の内装名称
鴨居(かもい)
開口部の上の部分に横方向に設置される建材を「鴨居」と呼びます。
襖や障子などの建具を支える役目をもっています。
敷居とセットになっており、建具をスライドさせるために鴨居の溝は深く、敷居の溝は浅くなっています。
敷居(しきい)
開口部の下の部分に横方向に設置される建材を「敷居」と呼びます。
鴨居とセットになっており、建具をスライドさせるための溝があります。
かつての玄関は引き戸が多く、敷居は家と外の境界線という意味合いがあったため、「敷居が高い」「敷居をまたぐ」という言い回しが生まれました。
欄間(らんま)
和室と部屋や廊下などの境に設けられ、光や風を通す緩やかな空間の仕切りや飾りとして、天井と鴨居の間にはめ込まれたものです。
長押(なげし)
柱と柱を水平に繋ぐ部材。
もともとは構造を支える柱でしたが、現在は化粧材として用いられています。
床の間(とこのま)
床の間とは、和室の上座にしつらえた座敷飾りの一種です。
一般的には床から一段高く作られており、来客をもてなすために掛け軸や花、置物を飾ったりします。
最近は本格的な床の間ではなく、簡素な飾り棚を設けたものも多くなりました。
床柱(とこばしら)
床の間には欠かせないのが「床柱」です。
角柱や丸柱といった形の違いや、木材の種類、皮付きの自然木、白木、漆塗りなどの加工で、床の間の格が変わります。
床板(とこいた)/床畳(とこだたみ)
床の間の地板を指します。
板を使っていれば「床板」、畳敷きの場合は「床畳」となります。
板敷よりも畳敷きの方が格調が高くなります。
建具
襖(ふすま)
日本の伝統的な建具です。
部屋と部屋を仕切る間仕切りとして、古くから使われてきました。
木を組んだ格子状の骨格に、和紙を重ねて貼った軽くて通気性のあるものを「本ふすま」、格子組の上にベニヤを貼った丈夫な「板ふすま」、芯材に発泡プラスチックを用いた「発泡プラスチックふすま」、芯材に段ボールを使った「段ボールふすま」があります。
ふすま紙も、和紙を使ったもの、糸を平織りにして裏打ちをしたもの、ビニールで作られた汚れに強いものなどがあります。
障子(しょうじ)
木を組んだ格子状の骨格に和紙を貼ったもので、襖と同じように部屋の間仕切りとして使われてきましたが、その違いは光を通すことです。
古くから障子紙には和紙が使われてきましたが、破れにくいプラスチック入りのものや模様の入ったものもあります。
襖と違い木を組んだ部分が見え、その間隔によっても見え方が変わるため、バリエーションやデザインも様々です。
和紙だけでなく、一部に板を貼ったもの、一部にガラスをはめ込んだもの、上下に稼働する小さな障子がはめ込まれたものなどがあります。
畳
和室には欠かせない伝統的な床材で、芯材になる板状の畳床(たたみどこ)の表面を、畳表(たたみおもて)と呼ばれる敷物で覆ったものです。
縦横比が2:1になっている長方形の一畳サイズと、半畳サイズの畳があります。
畳表(たたみおもて)
畳の表面を畳表と呼びます。
もともとはイグサで作られていましたが、最近は手入れしやすい和紙や合成樹脂の畳表も使用されています。
色や織り方も種類が豊富で、和室の印象を大きく左右します。
畳縁(たたみへり)
畳の縁についている布を畳縁と呼びます。
畳を傷みにくくし、畳を敷き詰める際にできる隙間ができないようにする役割があります。
柄や無地など豊富な種類があります。
近年、畳縁のない半畳たたみも使われています。
框(かまち)
畳の短い側の面で、畳縁のない部分を框と呼びます。
まとめ
今回は、和室の名称についてご紹介いたしました。
新築で和室を取り入れることをお考えの方は、ぜひご参考になさってください。
弊社では定期的に無料の間取りプラン相談会を行っております。
ぜひお気軽にご相談ください。
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