昨年から家で過ごす時間が長くなり、お家時間をより楽しみたいというご要望をたくさんお聞きするようになりました。開放感のある広々とした吹き抜けのLDKも人気ですが「ひとりで広いリビングの真ん中に座っていると少し落ち着かない」と感じる方もおられるのではないでしょうか。そんな方におすすめの間取りが「ヌック」。

今回は、ミニマムなリラックススペースを楽しむ「ヌック」についてご紹介いたします。

「ヌック」ってどんな間取り？

「ヌック」とはこぢんまりした隠れ家のような居心地の良い空間のこと。スコットランド語「腰掛け（イングル・ヌーク）」のヌーク（neuk）を語源とし、スコットランドの建築様式から派生した建築用語です。
イメージとしては、一人で読書などを楽しむための居心地の良い小さな空間。
部屋の凹凸を利用してベンチやソファーを置いたり、目隠しになる棚を設置したり。お部屋の一部に少し囲われた空間を作ることで、完全に間仕切るのではなく抜けのある空間にするのがポイント。LDKの広々とした空間と落ち着いた小スペースを両立させられます。
居心地の良いカフェの隅の席などをイメージしていただくと良いかもしれません。

どうやって作ればいいの？

隠れ家のような安心感を出したいなら、ヌックの天井を少し低くするとより落ち着く空間になります。
視線を遮りたいなら壁や棚、カーテンなどで目隠しをすると良いでしょう。

座ってくつろいだときの視線や居心地の良さを考慮すれば、間仕切りは低めでも大丈夫。ベンチやソファーをわざと壁に向かって設置すると、座ったときに広い空間が視界に入らないため、間仕切りがなくても心理的に空間を区切ることが可能です。

読書が好きな方ならベンチと本棚、タブレットやスマートフォンで映画や音楽を楽しみたいなら座り心地の良いソファーにガジェットを置きやすいミニテーブルや棚をヌックに設置するだけであなただけの特別な空間に。
ベンチの下を収納スペースにしたり、棚を目隠しとして利用すれば、空間の有効利用にもなりますね。

部屋の隅や凹凸を利用して0.5～1帖から作れるリラックススペース「ヌック」。
小さいからこそ、アイデア次第であなただけの居心地の良い空間が作れます。

まとめ

今回は、ミニマムなリラックススペースを楽しむ「ヌック」をご紹介しました。
小さいスペースなので、費用をかけなくても特別な空間が作れるのも魅力的ですね。お家時間を大切にしたいとお考えなら、ぜひ「ヌック」を取り入れることをご検討ください。

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執筆者／敷島住宅 注文住宅事業本部インテリアコーディネーター

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