日本の伝統文様でインテリアを華やかに
2021年1月18日
インテリアを華やかにしてくれる、装飾小物たち。
絵画、布製品、ポスターなど、ひとつ飾ってあるだけで空間が引き締まったり、テーマが生まれたり。お部屋を占める割合は小さくても、それがあるだけで空間が完成したりしますよね。
今回は、日本古来から伝わる装飾の文様についてご紹介してみたいと思います。
目次
日本古来の文様
【朽木】くちき
名前の通り「朽ちた木(腐食した木)」の木目が水面に浮いている様子を描いた模様です。
基本は白地に縦向きに描かれ、平安時代に広い部屋を区切る目隠しの幕の模様として用いられていました。これを几帳や壁代とよびます。神事を行う処でも幕の模様としてよく目にします。
【七宝】しっぽう・しちほう
同じ大きさの円を並列したものに、同じく円の並列を四分の一ずつ重ねて構成されています。
円の真ん中に菱のような形、全体に花柄のような形が組み合わさって見えてとても華やか。
子孫の繁栄や人の縁・関係の円満を意味する縁起のいい模様です。
【青海波】せいがいは
広大な海に延々と繰り返し広がっていく青い波を描いていることから、永遠に続く幸せな暮らしへの願いが
込められている模様です。中近東のペルシャ地方ほか、世界にも青海波と同じような波を繰り返した模様があるそうです。縁起の良い柄であることから、平安時代より雅楽の衣装として用いられていました。
【麻の葉】あさのは
麻の葉っぱを文様化した幾何学模様です。六角形の菱形が並んで結びつけられた形をしています。
麻は成長が早く、まっすぐ長く伸びることから子どもの健やかな成長を願うとされています。
また、魔除けの意味もあることから家紋や神紋にも用いられています。
それ以外にも伝統工芸ほか様々な場面で図柄として使われているので、目にしたことのある方も
多いでしょう。
【市松】いちまつ
格子模様の一種で、日本古来の伝統的模様のひとつです。四角形を交互に並べた分かりやすいリズムあるデザインは、左右上下に伸び続けることができる模様であることから、繁栄や永遠の意味を持つ、縁起の良い柄として用いられています。
江戸時代の人気歌舞伎役者がこの模様の衣装(袴)を身につけて舞台に上がったことから、その役者の名前が模様の名前なったといわれています。
麻の葉と並んで、某人気アニメの主人公の衣装の柄であることから、今では有名な模様となりました。
【唐草】からくさ
植物であるつる草がなにかに巻き付きながら伸びていく様をモチーフにした模様です。江戸時代に大流行した文様で、どこの家庭にでもある風呂敷の柄として身近な模様でした。獅子舞の被り物でも有名ですね。
つる草の生命力を発展に見立て、吉祥文様として昔から親しまれています。
インテリア例
トイレの壁の一部を麻の葉文様に。
ベッドランプを和柄で。
形がモダンなので、ベッドサイドでもなじみます。
ニッチにさりげなく麻の葉文様のタイルを。
明るいブルーなので、洋室にもしっくりきますね。
まとめ
いかがでしたが。
日常で目にしたことのある有名な文様を6つご紹介しました。
この他にも、「まんじつなぎ」「かご目」「松皮びし」「雷文」など日本古来より伝わる文様はたくさんあります。
それぞれ、自然界からの恵みを取り入れ、幸福の願いを込めて作られ、何世紀にもわたって愛されている装飾ですね。
玄関装飾として小さい額に入れて飾っても上品ですし、和室のワンポイントとして取り入れてみるのも気品があります。
文様をポスターにして洋室に飾ってみるのもおしゃれですよ。
縁起の良い文様を、インテリアのちょっとした気分転換に取り入れてみてくださいね。
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注文住宅事業本部のインテリアコーディネーターです。
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