今回は、一級建築士でもあるライターの成田佑弥さんに、建築士の目線でReco.seriesのオーナー様であるN様邸を解説いただきました。

施工事例 建築士が事例解説

建築士が事例解説!建てたい方必見。要望をバランス良く取り入れた家

今回ご紹介する物件は、木津に建つ築2年のReco.住宅です。

訪問させて頂いて感じたことは、多様な要望にバランス良く応える計画の上手さでした。
今回の記事は、訪れた住宅を通じて敷島住宅の設計力を紐解いていきます。

住宅を建てたいとお考えの方にとって理想の住まいを実現するために、考えておきたいポイントやヒントをお伝えします。

ご紹介する住宅の間取りは、
・1階にLDK+和室+洗面・風呂
・2階に主寝室と子供部屋という構成の4LDKです。
最大の特徴は、シンプルな平面計画であることです。

お施主様のニーズにシンプルな形で答えられるかどうかは、設計の良さに関わる重要なポイントです。

求める要望を紐解く。その理由とバランスの取れる4種類の要望

もし、皆さんが住宅を建てたいと思っているとするなら、要望をどのように伝えますか?
大雑把で抽象的だったり、一点集中で具体的な要望が浮かぶのではないでしょうか?

お施主様の要望に応えることが設計です。その要望を紐解く理由

設計者は、お施主様の要望を与えられた周辺条件をふまえてバランスよく整えていきます。
この工程は、設計者の腕の見せ所であり、設計者の責任です。

ただし、この記事では、あえて設計にて行う要望の紐解き方、その応え方をお伝えします。

なぜかというと、実際にすまいの良さには設計者の良さが、影響するからです。
良い設計者を選び出すことも大切ですが、設計者に要望が明確に伝えられることがなにより大切であり、理想の住まいの実現への一番の近道です。
本記事がそのようなヒントになれば幸いです。

バランスの取れる4種類の要望

理想のすまいの実現にはバランスの良さが必要です。
バランスよくするためにも、どんな要望の種類があるか分けてみます。

まず、1.普遍的な要望、2.個別的な要望、この2つに分けられます。

この2つの要望はそれぞれ2つの性質に枝分かれし、4種類の要望が出てきます。
具体的なニーズの例も含めると次のようになります。

▼1.普遍的な要望
・1-1 機能性:使いやすさ、暮らしやすさ、心地よさ、見通しの良さ、空間の広さ、収納の量
・1-2 快適性:日当たりがよい、風通しが良い、暑さや寒さを感じない

▼2.個別的な要望
・2-1 個別性:自分たちの気持ちが高揚するような趣味嗜好を入れ込む
・2-2 柔軟性:家族で住むため、子供の成長に柔軟に対応できる。

設計者はこの4種の要望に応えながら設計を行います。
お施主様から、それぞれの要望をバランスよく伝えられると理想のすまいに近づきやすくなります。

次に、実際に各要望への応え方の例を実例とともにまとめていきます。

普遍的な要望に応える

南向き敷地に対する配置計画はセオリー通りに。

建物を考えるうえで重要な点は何だと思いますか?

戸建て住宅では、間取りだけでなく、配置計画もとても重要です。
その理由は、建物は敷地の上に立つからです。

敷地の条件は、建物の快適性と建物への出入りが関わる日常生活に大きく影響します。
敷地は必ず道路に接続しており、人・車の出入りと建物への採光が関わるため、道路とどのような方角で接続しているかがとても重要となります。

今回見学した住宅での配置計画を見てみましょう。
敷地は、南向き敷地です。南向き敷地の場合のセオリーがあります。

南向き敷地の場合のセオリーは「道路と建物の間にスペースを作り、駐車場、庭、玄関へのアプローチを作る」です。
その効果は、建物への採光確保と車の利用に影響します。

本住宅においてもセオリーを守り、敷地と道路の間にスペースをつくっています。
建物内部には日当たりのよい快適な居住空間を作り出し、外部には止めやすい駐車スペースと、分かりやすい玄関までのアプローチを確保しています。

間仕切りのない一直線の快適なLDK

LDK(リビング・ダイニング・キッチン)は、住宅における顔となるメインの空間です。
今回見学した住宅では、間仕切りがない一直線に並んだシンプルな形でまとまっています。

LDKを一直線に並んだ形状にすることは見通し・風通しがよく、光を多く取り込めるため、快適性を高めます。
さらに横の和室、上部の吹抜と連続して視界が開けるため、より広々と感じられる、くつろぎ空間を演出しています。

このような吹抜に接続するオープンなLDKの場合、課題となるのは空調効率です。
Reco.seriesの家は断熱性能が高いので空調効率も高く、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせます。

一方で、個室への動線がリビング経由のため、お子様の個室の出入りには必ずリビングを通り、毎日の家族の成長を見守ることができる間取りになっています。

収納はたっぷりと。適した場所に整った形で置き、使いやすく。

次に皆さん重要視する点は、収納ではないでしょうか?

今回見学した住宅における収納スペースは、凹凸の少ない平面構成の中に組み込まれています。
そのため、そのほかの居住空間の邪魔にならず、バランスがいい印象です。

このような工夫は、効果的に使える床部分を生みだし、暮らしやすさに繋がります。
床の広さは建設費に影響しますし、土地の大きさで決まるので、無駄に出来ない重要なポイントです。

そして、収納の使いやすさは、大きさ・広さも重要ですが位置も大切です。

生活には様々な場面があり、様々な物や道具を使い、片付けます。
必要か不要かは目まぐるしく変わりますし、生活の場面では、どんな内容も全て同じ位置で行われるとはかぎりません。
細かく分かれた生活場面ごとに「使いたくなる」「しまいたくなる」事が大切であり、いろんな活動が含まれてるからこそ、収納の位置が重要になります。

今回見学した住宅での収納スペースは、次のように各機能の近くに整った形で配置されています。

1階:
・玄関廻り:左右に下駄箱とシューズインクローゼット、ホール正面に台下戸棚
・リビングダイニング:階段下収納・ニッチと呼ばれる壁面収納
・キッチン:対面キッチンの台下戸棚・背面に食器棚
・和室:吊戸棚と掲示物の貼れる壁面

2階:
・主寝室:ウォークインクローゼット
・子供部屋:折戸の収納
・廊下:収納2つ

凹凸がなく沢山の収納スペースが確保でき、なおかつ適した場所に配置することで、暮らしやすさに繋がります。

個別的な要望に応える

「お気に入り」や「家族の成長」などの個別性や柔軟性に応えた個室の計画

各個室(主寝室、子供部屋)では、個別性、柔軟性に応える工夫が盛り込まれています。
主寝室は、書斎とウォークインクローゼットがある平面とし、壁紙に有名海賊アニメをモチーフにしたデザインを用いることで、個別的な要望に応えています。

壁紙に施す工夫は、間取りを変えずに趣味嗜好を演出するため、居住性を確保しながら気分を高める効果につながります。

幼少期の2人のお子様のため子供部屋は、将来的のプライバシー性を見据え、壁で部屋を仕切れるようにまとめています。

将来2室に分ける部屋は、現在は広々と遊べるひと部屋使いをしています。

間仕切りの設置は、年頃を迎える将来に追加設置する計画とすることで、広々とした遊びやすい空間を生みます。

居住性に影響しない部分にお気に入りを取り込む工夫や、将来を見据えて変化できる工夫により、住みやすさを維持しながら個別性、柔軟性にかかる要望に応えています。

最後に

今回見学した住宅では、普遍的な要望をセオリー通りの配置計画、シンプルな平面構成により応えていました。
そして居住性に関わらない部分で個別性な要望に応えています。

これらの工夫が、暮らしやすさに直結している施工例となっています。

ハウスメーカーに任せる設計は、間仕切りの多い設計になりがちというイメージがありました。

しかし、今回ご紹介する物件を訪れて、敷島住宅の設計力の高さとお施主様の要望に応える情熱を感じました。

敷島住宅のReco.seriesが謳っているコンセプト「性能で安心・安全・快適を」「デザインで暮らしの夢を描く」実現できた事例と感じます。

そんな設計力の高い敷島住宅では、「暮らしたいのはどんな家・無料間取りプラン相談会」などの相談の機会も実施しているそうです。

あなたの要望を紐解いてもらいつつ、敷島住宅の設計力を掛け合わせ、理想のすまいを導く機会を得てみてはいかがでしょうか。

執筆者/<一級建築士/ライター/カメラマン>成田佑弥
執筆者/<一級建築士/ライター/カメラマン>成田佑弥
レゴ好きの幼少期を過ごし、高校~大学院にて建築学を10年間学ぶ。
公共建築から住宅まで設計を手掛ける設計事務所に7年間勤務後、スタジオ・デンデンを設立。「たのまれごとは試されごと」をモットーに、声がかかればどこでも足を運ぶクリエイターとして川崎・横浜を拠点に活動中。
※本記事は、2019年7月17日時点の情報になります。

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