今回は、住まいづくりのお仕事経験のあるライター、渡部彩子さんの記事をご紹介いたします。
住宅展示場を見学する本当の目的とは
2019年2月1日
家づくりを考え始めたら、まずはいろいろな住宅会社の展示場を見学する施主さんも多いでしょう。しかし、しっかりとした目的もなく展示場を見学しても、帰宅してから覚えている情報があいまいなことも多く、どこで建てるか迷うばかりになることも・・・・・・。ここでは、住宅展示場をとことん活用できるように、展示場を見方やポイントなどについて紹介します。
目次
住宅展示場が家づくりスタートにおすすめの理由
はじめて家づくりをする施主さんには、住宅展示場を見学することはとても役立ちます。なぜなら、展示場では、住宅会社が取り扱う素材を実際に見ることができ、キッチンやユニットバスなどの住宅設備仕様を確認することもできるからです。
また、ダイニングテーブルやソファや寝室のベッドなど、生活家具が備え付けてあり、暮らしのイメージがしやすいこともメリットですね。
はじめて家を建てる施主さんは、間取り図だけをみていても、なかなか部屋の広さをイメージするのが難しいでしょう。候補となる住宅会社がどのような雰囲気の家づくりをするのか、実物で確かめることはとても大切です。
展示場のグレードと建築費用を確認し、「このくらいのグレードだと、このくらいの価格帯なのか」と建築費用の目安も知ることができるでしょう。
住宅展示場を参考に自分が建てる家をイメージ
一般的な住宅展示場は、普通よりもハイグレードな設備仕様や、坪数の大きな仕様で建築していることが多いかもしれません。展示場は住宅会社がアピールする場所でもありますから、少しでも良く見せたいという考えがあるでしょう。
しかし、「展示場は豪華に建てているから・・・・・・」と最初から距離を置いて見学するのはもったいないことです。
ハイグレードな設備仕様や広さにゆとりがあったとしても、その空間の造り方を参考にしながら、自分たちが建てることになる家をイメージして、ひとつひとつ丁寧に見ていきたいですね。
たとえば、部屋の広さにゆとりがあったとしても、キッチンとダイニングの配置や階段の位置などは、同じようにイメージできるものがあります。
また、和室があるときは、リビングに隣接するとどうなるのか、独立した和室はどうなるのかなど、それぞれの部屋の位置関係や、実際に暮らすときの動きを確認することができます。キッチンから洗面所やバスルームへの経路などは家事動線として重要なポイントですので、しっかりとイメージしましょう。
住宅展示場を活用するポイントとは
最後に、住宅展示場を見学するときのポイントを紹介します。
住宅の工法を確認
住宅展示場では、工法などハード面を確認しましょう。展示場を見学していると、いよいよ自分たちも家を建てるという実感がわいていきて、見た目だけに目を奪われてしまいがちです。
帰宅してから、「あの会社の工法なんだったろう?断熱は何を使っていたかな?」と不安になってしまうこともあります。工法などのハード面は、仕上げの素材よりも重要視すべきことですので、きちんと確認しましょう。
住宅の仕様(仕上)を確認
住宅の仕上げ素材について確認しましょう。屋根材は何か、外壁は何か、サッシは何かなど、後で建築費の比較をする上でも重要です。また、展示場で使われている素材は、普段の家づくりでも平均的に採用しているものか確認しておきましょう。
住宅の設備仕様を確認
キッチンやユニットバスなどの住宅設備について、ハイグレード仕様なのか、スタンダード仕様なのか確認しましょう。また、展示場で採用したメーカー以外でも導入できるかも確認しておくと良いですね。
建築費用を確認
可能であれば、展示場仕様での建築費用を確認しましょう。坪単価でもかまいません。同時に、一般的に建てている住宅の平均的な価格帯を確認しておくと目安となるかもしれません。
オプションを確認
展示場では、建築価格に含まれない「オプション部分」が採用されていることがあります。価格を確認するときには、別途にオプションがあるかどうかも聞いてみましょう。
展示場スタッフの対応
展示場でのスタッフの対応で、印象が大きく変わることがあります。もちろん込み合うときには、丁寧な対応が難しいときもあることは理解したいですが、他社のデメリットばかりを比較対象にすることは、あまり好ましくありません。
また、展示場の清掃が行き届いているかも、実は大きなポイントのひとつです。細かい部分ではありますが、実際の建設現場につながることでもありますので、意識してみましょう。
まとめ
今回は、住宅展示用を見学する本当に目的として、どのようなポイントに注意して見学をすればよいかなどをお伝えしました。住宅そのものの第一印象も大事ですが、自分が建てる家をイメージしながら、丁寧に見学することをおすすめします。また、建物以外でも、スタッフの対応など、その会社を知るヒントがありますので、積極的にコミュニケーションを取り、たくさん質問してひとつでも多く疑問が解決できるようにしたいですね。
- 住まいづくりの仕事に従事していた経験から、施主さんにとって身近な疑問の解決や永く愛せる家づくりのヒントになれるような発信を心がけています。
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