今回は、住まいづくりのお仕事経験のあるライター、渡部彩子さんの記事をご紹介いたします。

インテリアコーディネート

意外と知らないカーテンスタイルの種類

住まいのカーテンをどのようにすれば良いか迷っている方もいるでしょう。普通のカーテンスタイルは知っていても、その他の種類となると意外と知らない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、住宅で採用が多いカーテンスタイルをご紹介していきます。

住宅で採用されているカーテンスタイル

住宅で採用されることが多いカーテンスタイルを、種類別にご紹介していきます。選ぶ際のポイントについてもお伝えしますので参考にしてください。

プレーンシェード

プレーンシェードは、カーテン生地が上下に動くスタイルのカーテンです。生地をフラットに広げた状態で上げ下げができるため、窓廻りをスッキリしたい方におすすめです。

プレーンシェードの他にも、レースと厚地のダブル使いにするツインシェードや、横に専用の棒が入って、きっちりとたたみの折り目が強調されるシャープシェード、たたむ時にバルーンのように上がりクラシックな雰囲気があるバルーンシェードなどがあります。

シンプルでありながらも、選ぶ生地によってはカジュアルにもハイグレードにもなるカーテンスタイルですが、大きな窓に採用する場合は、厚地の生地の選定に気を付けましょう。厚みのある生地の場合、たたんで上に溜まるときにかなりのボリュームがでることがあります。また、たたんだときに上手く折り目がついてくれない場合もあります。

カーテンカタログには、その生地でのおすすめスタイルが記載されていますので、参考にしながら進めると良いかもしれません。また、折り目がしっかりとでるシャープシェードを採用することも方法のひとつです。

ドレープ

ドレープカーテンは、カーテンレールに生地を取り付ける、最もスタンダードなカーテンスタイルです。基本的にはどのような大きさの窓にも対応でき、生地の種類も豊富です。また、生地の種類や窓のサイズにもよりますが、一般的には、プレーンシェードよりも価格が抑えられているため、コスト的にも使いやすいといえるでしょう。

ドレープスタイルでも、ヒダが多い2倍ヒダや、フラット、ハトメなど見た目のスタイルを簡単に変えることができます。また、カーテンレールをアイアン製や木製など装飾のあるレールに変えるだけでも、部屋の雰囲気はぐっと変わります。

スタンダードなスタイルであっても、生地とレールの組み合わせ次第で、クラシックにもモダンにも、和風にも似合うスタイルができます。

カーテン生地はハイグレードなものからローコストのものまで様々ですが、住宅の窓全てに同じグレードを採用する必要はありません。来客があるリビングにはハイグレードなもの、個室はコストを重視して安価なものをなど、全体の予算に応じてコーディネートすると良いですね。

プリーツスクリーン

プリーツスクリーンは、生地が上下に動くスタイルのカーテンです。生地がパタパタと細かく折りたたまれていくもので、スッキリとした窓廻りになるのが特徴です。

上下に折りたたまれるのは同じですが、ツインタイプのプリーツスクリーンは、厚地とレースがつながっていて、上に厚地、下にレースという使い方ができます。前と後ろに2枚になっていないことで、省スペースで取り付けることができます。また、厚地とレースの位置を自由な位置で留めておくことができるため、日差しを遮るときや、目隠しをしたいときなど目的に合わせて自由な動きができるので、万能なカーテンスタイルです。

細かく折りたたまれているため、なんとなく「和」をイメージさせる雰囲気がありますが、生地の選び方次第では、和風以外の住宅にも違和感なく使うことができるでしょう。

製作の対応ができるサイズが決まっているため、取り付けたい窓の寸法を確認しながら進めましょう。

縦型ブラインド

縦型ブラインドは、幅が10㎝前後の生地を窓の大きさにつないでいくスタイルのもので、メーカーによってはバーチカルブラインドともいわれています。

このブラインドは、オフィスなどで採用されていることも多いですね。生地が縦型に吊られていて、角度を変えることによって、外が見えるようにしたり、外からは見えにくいようにしたり、微妙な調整も可能です。

1階から2階まであるような、高さのある窓に使うこともできますし、窓が連続しているような空間にも似合います。シャープな雰囲気になりますので、シンプルモダンな住宅と相性がよいでしょう。

縦型ブラインドは、基本としては、レースの役割を持つようなツインスタイルはありませんが、厚地とレースを組み合わせたものはあります。しかし、縦型ブラインドの特徴を生かすには、日中はカーテンを開けて過ごしたいと考えている方のほうが、より満足できるでしょう。外からの視線が気になる方は、ショールームなどで使い方をしっかりと確認することをおすすめします。

横型ブラインド

横型ブラインドは、オフォスなどでもよく見かけるカーテンスタイルです。オフィスでは、スラットと呼ばれる1枚の生地が金属のものが多いですが、住宅では、スラットの幅が5㎝ほどと幅広のものや、木製のブラインドも人気があります。

リビングのメインの窓に使うというよりは、寝室や書斎など個室に使われることが多いかもしれません。

幅が細身のものは、オフィスの雰囲気があり好みが分れるかもしれませんが、幅広タイプや木製などは、カラーも豊富で個性的でお洒落な雰囲気づくりができます。

小窓では対応できないサイズがあったり、高さのある窓では、ブラインドの重量が重すぎることもありますので、注意しましょう。

ロールスクリーン

ロールスクリーンは、ご存知の方も多いカーテンスタイルではないでしょうか。飲食店の間仕切りでも使われていることもありますし、住宅ではキッチンや洗面所など、簡単に開け閉めができるような場所に重宝します。

小窓にも対応できることが多く、普通のカーテンやブラインドが取付できない場合にも、ロールスクリーンなら対応できることがあります。

また、生地の種類も豊富であることに加えて、遮熱タイプや断熱タイプ、遮光タイプや映像を映せるタイプなど、機能や種類も様々ですので目的に合わせて取り入れることができます。

また、子供室のクローゼットに扉をつけず、ロールスクリーンを採用するという方法もあります。ブラインドよりもコスト面で使いやすいということもあり、積極的に検討しても良いですね。

まとめ

いかがでしたか。今回は、カーテンスタイルについてご紹介しました。カーテンにもいろいろな種類があり、また生地を選ぶとなると、メーカーもたくさんあって迷ってしまいます。カーテン選びを楽しめる方は、とことん悩んでお気に入りを選んでも良いですが、自分ではとても自信がないという方は、プロに見立ててもらうことも方法のひとつです。プロに依頼する際には、おおよその予算を伝えておくと、大幅に予算オーバーになることは避けることができるでしょう。まずはカーテンスタイルについて、ショールームなどで確かめてみることをおすすめします。

執筆者/渡部彩子
執筆者/渡部彩子
住まいづくりの仕事に従事していた経験から、施主さんにとって身近な疑問の解決や永く愛せる家づくりのヒントになれるような発信を心がけています。
※本記事は、2019年7月31日時点の情報になります。

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